ギランバレー症候群から脊髄炎へ

首のMRI検査を終えた次の日、
私を担当する医師達数名は嬉々として私の病室へかけこんできた。


ゲームのボスキャラでも退治したような満面の笑みを浮かべていた。

その雰囲気、笑顔から察するに、私の病気の原因が見つかった事が手にとるようにわかった。


原因がわかりました!MRIにそれがはっきり写りました!

きっと本来はここで一緒に喜ぶべきところなのだろうが、
ウサギと亀のレースで、亀がウサギに惨敗した事が猛烈に悲しかった。
やはり現実は違うじゃないか。


「この部分を見てください、こことここに二ヶ所はっきり白く炎症が見えます!」
「良かったですね、この炎症を薬で抑えれば治りますよ!」
後は多発性か非常に気になっているのですが、そこは調査中です。
早速、ステロイドパルスの大量投入始めましょうね!!!


主治医はそう言ってやっと見つけられた病原の退治イメージを語り、
原因を突き止め自信を得た医師は満足げに私の病室から去って行った。


彼等が帰った後、無性に悲しくなってきた。
私の体は、既に自力で回復し始めているが、
西洋医学のど真ん中にいてそれを拒む事など到底出来ない。


しかもステロイド利用だという。

皮膚に炎症を起こしてステロイドを利用し、
その副作用に長く悩まされた友人達は、
体の水を入れ換え、食物をかえ、ステロイドだちするまで長い人だと数年かかったと聞いていた。


それを表面ではなく、体の中にいれる。
想像しただけでぞっとした・・・。


それからしばらくして、新しい女性の研修医が点滴を持ってあらわれた。
私は次に彼女のモルモットとなるみたいだ。

この研修医は二度失敗して、手をひいてくれた。
そこは、研修医Hより好感がもてた。
直ぐにナースを呼んでくれた。
ほっとしていたら、ナースと共に後ろから主治医まで一緒に表れた。

看護士が、「せんせいされますか?」
と聞いたので、先生が答える前に、

「看護士さん、よろしくお願いします」

と、私から看護士さんにお願いした。

注射針を扱う事に対する信頼度は雲泥の差であり、
これ以上痛い思いはごめんだという頭でいっぱいだった。
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